こんにちは!ボドゲおじさんです!
今回は「マチュピチュの王子」の紹介です
Contents
傑作「コンコルディア」「ナビゲーター」の作者マック・ゲルツの作品です。変形ロンデルシステムを使ったこの作品もまた傑作です!
ゲーム難易度 ★★★☆☆ ゲーム人数 2人~5人 ゲーム時間 90分以上
ゲームの概要
各プレイヤーの王子コマがエリアを1つずつ移動して、そのエリアで決められた行動を行います。
生産エリアでは、物品を獲得したりインカ人の労働者を雇ったりします。司祭・処女獲得エリアでは、物品を支払って司祭タイル・処女タイルを獲得します。神殿エリアでは、リャマを生贄に捧げて走者がインカ道を進み生贄カードを獲得します。
パスを3回行うと1日(1ラウンド)が終了します。これを基本的に9日(9ラウンド)行います。
ゲームは、司祭と処女の15枚がすべて救出(獲得)された場合に即終了となります。
生贄カードの描かれている物品や司祭・処女の合計数とゲームボード上のインカ労働者と司祭・処女タイルの数をそれぞれ掛け合わせて足したものが勝利点になります。
しかし、9日目(9ラウンド)でも司祭・処女タイルがすべて救出(獲得)されない場合は、スペイン人がマチュピチュの街を征服したことになります。征服された場合は、勝利点の他に、生贄カードに描かれた黄金の数に応じて勝利点が2倍・3倍になります。
生贄カードの黄金の合計の多いプレイヤーは、わざと司祭・処女タイルを獲得しないようにしてスペイン人に征服されるようにゲームを終わらせる可能性もあります。このゲームは各プレイヤーの思惑によってゲームのエンディングが異なるゲームなのです。
ゲーム準備
ゲームボードです、マチュピチュの絵が描かれています。
物品コマです。
左からコーンタイル・リャマコマ・壺コマ・コカの葉コマ・衣服コマです。
人型のコマが王子コマ・走者コマです(各色2個あります)。下段はインカ人コマです。
神殿石コマです。
生贄カードです、28枚あります。
上段に黄金、中央に勝利点となる物品・神殿マークが描かれています。
神殿タイルです。
左から太陽の神殿の処女・ピューマの神殿の司祭・コンドルの神殿の司祭です。
準備
ゲームボード右下隅の市場に物品コマを2個ずつ8個置きます。
月タイルを7枚左上隅に並べます。
15枚の司祭・処女タイルをゲームボード右上隅に並べます。
各神殿エリアに神殿石を1個ずつ置きます。各生産エリアに対応する物品コマを1個置きます(コーンのみ3個)。
時間マーカーを2人プレイなら1日目のマスに・3人プレイなら2日目・4人・5人プレイなら3日目のマスに置きます。
生贄カードを良くシャフルして山札として置きます。
各プレイヤーは物品コマ(コーン3個・その他のコマ1個ずつ)を受け取ります。
インカ人コマを(5人なら8個・4人なら9個・3人なら10個・2人なら12個)受け取ります。
スタートプレイヤーは走者コマを1のマス・時計回りに次のプレイヤーは2のマス・3人目のプレイヤーは3のマス・4人目のプレイヤーは4のマスに置きます。
各プレイヤーは生産エリアの一つを選び王子コマを置きます。
以上で準備完了です。
ルール説明
ゲームは最大9日間(9ラウンド)制です。
数日(数ラウンド)を繰り返すと(ゲームの状況や人数によってラウンドが変わります)ゲーム終了となります。
ラウンドでは、スタートプレイヤーから時計回りに手番を行います。ある条件が満たされる(月タイルが3枚取られる)と1日(1ラウンド)が終了します。
手番で行うことは次のA B Cの3種類から1つを行います。
A 自分の王子コマを隣接するエリアに移動する
下の写真の場合は、赤の王子コマは赤い矢印のエリアに移動出来ます。
B リャマ1個を支払って任意のエリアに移動する
C パス(移動しない)をする、代わりにゲームボード上の月タイルを取得する
置かれている月タイルから好きなタイルを1枚取ります。
月タイルにはいろいろな恩恵があります(走者が進む・物品がもらえるなど)。
各プレイヤーの王子コマが新たなエリアに置かれると、そのエリアの効果が発動します。
エリア(区画)の説明
エリアは全部で 区画あります。
生産エリア(5区画)
注意 このエリアはあるプレイヤーの王子コマが初めてそのエリアに入った時の1回のみ(ラウンド中1回)効果があります。
最初に王子コマを移動させたプレイヤーは、そのエリアにある物品コマを全て獲得します。
例えば下の写真の場合、牧草地エリアに入ったときはリャマコマを1個獲得出来ます。
そして同時に、そのエリアにインカ人コマがあるプレイヤーはインカ人コマの数×物品1個(ただしコーンを1個支払う)を受け取ります。
コーンだけは3個受け取ります。
段々畑
コーンを獲得出来ます。
牧草地
リャマコマを獲得出来ます。
コカ園
コカコマを獲得出来ます。
窯場
壺コマを獲得出来ます。
機織り場
衣服コマを獲得出来ます。
生贄エリア(4区画)
注意 このエリアはあるプレイヤーの王子コマが初めてそのエリアに入った時の1回のみ(ラウンド中1回のみ)効果があります。
最初に王子コマを移動させたプレイヤーは、そのエリアにある神殿石コマを受け取り、神殿席1個に付き走者コマを3マス進めます。
そして、手番のプレイヤーから時計回りに生贄(リャマ)をささげることが出来ます。
ただし、生贄をささげることが出来るのは、その神殿の司祭・処女タイルを持っているプレイヤーだけです。
司祭・処女タイル1枚につきリャマ1個を生贄にします。生贄をささげるとリャマ1個に付き走者コマが進みます。
進むコマ数は、ゲームボード上の司祭・処女タイルに見えている数字の数です。
例えば下の写真の場合は、コンドルの神殿ならばリャマ1個に付き6マス進めます。
コンドルの神殿
ピューマの神殿
太陽の神殿
主神殿
主神殿では、司祭・処女タイルに関係なく物品をささげることで(最大5個)走者コマが2マス進めます。
例えば、衣服コマ2個・壺コマ1個で3×2マス=6マス進めます。
インカ人支配のためのエリア(2区画)
生産エリカにインカ人コマを置くことが出来ます。1回の手番で1個のみ置けます。
番所
段々畑エリア・牧草地エリアにインカ人コマを配置出来ます。支払う物品コストは下の写真の通りです。
王宮
コカ園エリア・機織り場エリア・窯場エリアにインカ人コマを配置出来ます。支払う物品コストは下の写真の通りです。
司祭と処女獲得エリア(2区画)
司祭タイル・処女タイルを1枚獲得出来ます。
司祭の家
ピューマまたはコンドルの司祭タイルを1枚獲得出来ます。支払うコストはタイルに描かれています。
処女の家
処女タイルを1枚獲得出来ます。支払うコストはタイルに描かれています。
特殊エリア
マーケットで好きなだけ物々交換が出来ます。価格はコーンの数で示されています。
買う場合はその物品のところの見えている数字です。
売る場合は、見えている最大の数字にその物品を置きその数字分を受け取ります。
日時計エリア
自分のインカ人コマを生産エリアから1個だけ持ってきてこのエリアに置きます。ラウンドの終了時にインカ人コマを手元に戻します。
戻したインカ人コマ1個に付き3個の物品コマを獲得出来ます。
インカ道の説明
2マスのインカ道が山頂まで伸びています。走者コマはここを進み、20マスに到達すると生贄カード1枚が獲得出来ます。
途中の小屋を通過すると恩恵があります(コーン3個獲得・リャマ1個獲得)。
生贄カードを獲得したら、走者コマはまたスタート地点に戻ります。
走者コマが進む数は、ゲームボード右上隅に現れている数字の分だけです。
例えば下の写真の状態で太陽の神殿でリャマコマを1個生贄に捧げたら8マス進みます。もし、太陽の処女タイルを2枚持っていてリャマコマを2個生贄にすれば8×2=16マス進めます。
昼と夜(ラウンドの終了)
月タイルが3枚取られると、ラウンド終了のフラグが立ちます。3枚目の月タイルを取ったプレイヤーは太陽タイルを取り夜となります。
他のプレイヤーは、1手番ずつ行ってラウンド終了です。
太陽タイルを取ったプレイヤーが次のラウンドのスタートプレイヤーになります。
次のラウンドの準備
月タイルと太陽タイルをボードゲーム上の元に戻します。日時計エリアにあるインカ人コマを手元に戻します。
生産エリアに物品コマ・神殿エリアに神殿石コマを1個(コーンは3個)補充します。各エリアに置かれるコマは最大2個(コーンは6個)までです。
時間マーカーを1個進めます。
ゲーム終了条件
ゲーム終了は2つの場合があります。
マチュピチュの救出
司祭タイル・処女タイル15枚がすべてボード上から無くなった時または28枚の生贄カードがすべて無くなった時、即ゲーム終了となります。
マチュピチュは救われました!
スペイン人による征服
9日目(9ラウンド)の月タイルが3枚取られた時に、司祭タイル・処女タイルが残っていた時はマチュピチュの救出は失敗です。
プレイヤーの残り1手番ずつ行って終了です。
得点計算
獲得した生贄タイルを全て表にして並べます。
生贄カードの生産エリアの物品・神殿エリアの神殿のマークをそれぞれ数えます。
マチュピチュが救出された時
「生贄カードの物品マークの数×生産エリアのインカ人コマの数」
「生贄カードの神殿ごとのマーク×司祭・処女タイルの数」
の総合計が勝利点になります。
下の写真のように生贄カードを持っていた場合
コンドルの神殿の司祭タイル1枚に付き3点・黄金の神殿の処女タイル1枚に付き1点・牧草地エリア(リャマ)のインカ人コマ1個に付き2点・機織り場エリア(衣服)のインカ人コマ1個に付き2点です。
黄金の数は7+6+6+3=22個です。
最も多くの勝利点を獲得したプレイヤーの勝利です。
スペインに征服された時
生贄カードの黄金数を合計します。
最も黄金の数が多かったプレイヤーは計算した勝利点を3倍します。
2番目に黄金の多かったプレイヤーは計算した勝利点を2倍します。
最も多くの勝利点を獲得したプレイヤーの勝利です。
感想
手番に行うルールは本当にシンプルで王子コマを移動するかパスするかだけです。各エリアでの処理も複雑なものはあまりなく、1・2ラウンドも行えばスムーズにプレイ出来ます。
時間的には重量級ゲームと言えますが、中身は中量級ゲームと言って問題ありません。
しかし、手番は本当に悩みます。移動するエリアのとなりに1マスなので、自分がどのように行動するかを良く考えて移動する必要があります。
この移動はマック・ゲルツの作品に良く登場するロンデルシステムとほぼ同じです、地図なっていますが仕組みは同じですね。
よって、1手番の比重がかなり重いです・・・。悩ましいがとてもそれが面白い!
生贄カードが溜まってきたときに黄金が非常に多いと思ったら、パスを増やして早くゲームを進めて「スペイン人による征服」によるゲーム終了を狙うもの有りです。
他のプレイヤーの思惑によって、かなりプレイが異なってきます。皆がゆっくり生産に励んで十分な物品を持って進めていく時もあれば、かなり早くラウンドが終了する時もあります。
「コンコルディア」もそうですが、ルールはシンプルだがゲームは中身が非常に濃くて良いゲームという典型です。
持っている人も少ないので、なかなかプレイする機会は無いと思いますが是非1度はプレイしてもらいたいボードゲームです。
マックゲルツの「ナビゲータ」の紹介
おじさんの独断ボードゲーム評価 10点(10点満点)
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